エリアトラウトの「ライン」には、ナイロンライン・フロロカーボンライン・エステルライン・PEラインといった種類があります。
それぞれの特性を理解して、エリアの状況や自分の釣りにぴったりなラインを使用しましょう。
とくに、エリアトラウト初心者の場合、扱いにくいラインを選ばないように注意が必要です。
そこで今回は、エリアトラウトラインの選び方を解説し、オススメ製品を紹介します。
エリアトラウトをはじめたばかりの方や、これからやってみたいと考えている方は参考にしてみてください。
エリアトラウトラインとは
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エリアトラウトラインとは、2g前後の小型ルアーをキャスト・リーリングするトラウト管理釣り場のルアーフィッシングで使用するラインです
ナイロンライン・フロロカーボンライン・エステルライン・PEラインの4種類があり、釣りのレベル・使用ルアー・釣り方などによって選択します。
釣りのラインのなかには、とくにジャンルを定めていない汎用品もありますが、せっかく購入するなら「エリア」「エリアトラウト」などと品名に入っている専用ラインを選びましょう。
なお、種類によってはルアーを直接結束せず、先糸となる「リーダー」を30~40cm接続します。
種類で選ぶ
エリアトラウトラインには、ナイロンライン・フロロカーボンライン・エステルライン・PEラインの4種類があり、それぞれ特性や比重、硬さなどが異なります。
ナイロンライン
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さまざまま釣りで使用されている、ポピュラーなラインです。
しなやかで扱いやすく、エリアトラウトをはじめたばかりの初心者に適しています。
リーダー(先糸)不要で、そのままルアーに結束できるのもメリットです。
フロロカーボンライン
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比重1.14のナイロンラインに対して、比重1.78の沈みやすいラインです。
ルアーをボトムまで沈めたいシチュエーションに適しています。
耐摩擦性に優れており、ルアーと直結できるのがメリット。
ただし、感度に優れているものの、ナイロンラインと比べて張りが強く扱いにくい面があります。
エステルライン
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最近のエリアトラウトにおいて、もっとも注目されているラインです。
ナイロンラインとフロロカーボンラインの中間くらいの比重1.38と、オールラウンドに使えます。
伸びが少なく感度にも優れており、多くのエキスパートも愛用。
ただし、ナイロンやフロロカーボンと比べて摩擦に弱く、リーダーを接続する必要があります。
また、ややパリッとしている素材で、スプールからパラパラと出やすくトラブルになる場合も。
初心者が選ぶ際には、しなやかに設計されているエリアトラウト専用ラインがオススメです。
PEライン
極細のポリエチレン素材の原糸を複数本撚って1本にしているラインです。
高い強度と高感度で、さまざまな釣りジャンルで使用されています。
ほかのラインよりも細い号数を選択でき、ロングキャストしたい場面で威力を発揮。
着色されているので、ラインでアタリを取りたい釣りでもオススメです。
ただし、比重0.98とナイロンラインよりも比重が軽く、強風時にキャストしにくい場合があります。
また、引っ張り強度に優れているものの摩擦には弱く、フロロカーボンなどのリーダーを接続しなければなりません。
種類 | 比重 | リーダー |
ナイロンライン | 1.14 | 不要 |
フロロカーボンライン | 1.78 | 不要 |
エステルライン | 1.38 | 必要 |
PEライン | 0.98 | 必要 |
太さで選ぶ
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エリアトラウトラインは、ナイロンなど樹脂系ラインの場合で1~4lb(ポンド)から選びます。
スタンダードな太さとされているのが、3lbです。
より軽いルアーをロングキャストした場面ではより細く、大物が多いポンドなら太くするなど、シチュエーションに合わせて選択しましょう。
また、耐摩擦に強いフロロカーボンラインならやや細め、弱いエステルなら太めを選択するなど、ラインの種類に合わせて選ぶのも方法のひとつです。
ただし、細いほど抵抗が少なくロングキャストできるものの、ラインブレイクする心配があります。
エリアトラウト初心者においては、3lbを選ぶのが無難です。
なお、PEラインは0.15~0.4号から選択します。
樹脂系ラインのlb(ポンド)と異なり、号数で表示されているので注意しましょう。
カラーで選ぶ
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エリアトラウトラインの色には大きく分けて、着色されていないクリア系とカラー系の2種類があります。
クリア系は名前の通り透明で、水中で目立たず魚に認識されにくいのがメリットです。
対して、オレンジ系・グリーン系・ピンク系などにカラーリングされたラインは、視認性に優れているのが特徴。
水中に入っているラインの角度を確認しやすいほか、視覚でアタリを取りやすいメリットがあります。
少しでも魚に対して警戒心を与えなくなければ、クリア系のラインがオススメ。
フォール中にアタリを取りたいなど、視認性を重視するならカラー系を使ってみましょう。
エリアトラウトラインの種類別オススメ製品
エリアトラウトラインの選び方がわかったところで、オススメ製品をみていきましょう。
以下のタイプ別にチョイスしているので、お目当てのラインをチェックしてみてください。
ナイロンライン
ダイワ(DAIWA) プレッソ タイプN
<高強力・高耐摩耗性ナイロンライン>
耐摩耗性向上剤を配合したエリアトラウトラインです。
従来比最大140%もの優れた耐摩耗性を実現しています。
ナイロンラインながら低伸度設計で、小さなバイトをとらえられる高感度も魅力です。
ダイワ(DAIWA) プレッソ デュラブラ 1500
<耐摩耗性1500%のエリアトラウトナイロンライン>
ガイドとの摩耗に強いエリアトラウトラインです。
ラインのヘタリが少なく、アタリ感度を取りやすい低伸度を実現しています。
センターマーキング(黒)付きで、2回に分けて巻きたい場合にオススメ。
魚に警戒心を与えないナチュラルミストカラーを採用しています。
バリバス(VARIVAS) スーパートラウトエリア VA-GS ナイロン
<「VA-G」採用で優れた強度を発揮>
バリバスが誇る高強度製法「VA-G」を採用してるエリアトラウトラインです。
細くても強度があり、トラブルレスで釣りを楽しめます。
スーパートラウトエリア VA-GS ナイロンについては、以下に記事でも詳しく取り上げています。バリバス(VARIVAS) スーパートラウトエリア マスターリミテッド SVG ナイロン
<マイスターに贈る最高峰ナイロンライン>
独創的なSVG製法を採用しているエリアトラウトラインです。
適度な張りのあるエリアフィッシング専用設計で、より扱いやすくなっています。
サンライン(SUNLINE) トラウティスエリアNY
<最も使いやすいナイロンラインを目指して開発>
感度を損なわないソフトな糸質のエリアトラウトラインです。
あらゆるフィールドに溶け込みやすい、クリアカラーを採用しています。
TRP加工により、高撥水性と高スベリ性を実現しているのもオススメポイント。
ライン同士のはりつきを防止し、ロングキャストが可能です。
サンライン(SUNLINE) トラウティストエリア マイスター
<視認性とステルス性を両立したナイロンライン>
8mのフラッシュオレンジカラーと、2mのクリアカラーを組合わせているエリアトラウトラインです。
クリアカラー部にルアーを結束すれば、視認性とステルス性を両立できます。
東レ(TORAY) トラウトリアルファイター ナイロン スーパーハード
<低伸度・高感度のナイロンライン>
独自の高強力設計により、ワンランク細いラインを選べるエリアトラウトラインです。
ナイロンラインながら伸びが少なく、高感度を実現しています。
東レ(TORAY) トラウトリアルファイター ナイロン スーパーソフト
<適度な柔軟性でバレを防ぐナイロンライン>
適度な柔軟性を備えているエリアトラウトラインです。
瞬発的なバイトを弾きにくく、バラシを防ぎます。
ヤマトヨテグス(YAMATOYO) エリアスタイル
<視覚でアタリをとらえられるナイロンライン>
30cmピンクマーキングを施しているエリアトラウトラインです。
ラインの入水角度がわかりやすく、かすかなアタリをとらえる効果が期待できます。
フロロカーボンライン
ダイワ(DAIWA) プレッソ エリア TYPE-F
<しなやか設計のフロロカーボンライン>
低伸度&高感度設計のエリアトラウトラインです。
しなやかで扱いやすく、フロロカーボンのトラブルを軽減したい方に適しています。
バリバス(VARIVAS) スーパートラウトエリア マスターリミテッド VSPフロロカーボン
<1ランク上の強度を誇る最高峰フロロカーボンライン>
トップトーナメンターと開発したエリア専用エリアトラウトラインです。
従来製品と比べて1ランク上の強度を実現しており、耐久性も大幅に向上しています。
東レ(TORAY) トラウトリアルファイターフロロ
<最高級素材を使用したフロロカーボンライン>
脅威的な粘り強さと、しなやかさを備えたエリアトラウトラインです。
ミクロン単位で直径均一性を図っており、優れた直線性と強度の安定化を実現しています。
ヤマトヨテグス(YAMATOYO) ファメルトラウトエリアフロロ
<わずかなアタリをとらえるフロロカーボンライン>
しなやかさと操作性に優れたエリアトラウトラインです。
高比重・高感度で、ハイレベルなエリアトラウト攻略をサポートします。
エステルライン
ダイワ(DAIWA) プレッソ タイプE
<フロロ並みに扱いやすいしなやかエステルライン>
伸びが少ない高感度なエリアトラウトラインです。
吸水性がほとんどなく、使用中の強力ダウンが気になる方に適しています。
ダイワ(DAIWA) プレッソ エリア TYPE-E
<高感度で扱いやすいエステルライン>
エステルラインでありながら扱いやすい、しなやかなエリアトラウトラインです。
平行巻DPLSにより、ラインの性能を損なわず本来の強さを発揮します。
75m×2回で使える、75mマーキングを施しているのもオススメポイントです。
バリバス(VARIVAS) スーパートラウトエリア ES2 エステル ナチュラル
<しなやかさを追求したエステルライン>
高感度としなやかさを両立しているエリアトラウトラインです。
高い結節強度により、ライントラブルの軽減が期待できます。
巻き切り仕様の80m巻きを採用しており、シャロースプールリールにオススメです。
バリバス(VARIVAS) スーパートラウトエリア マスターリミテッド スーパーエステル
<飛距離と視認性にこだわったエステルライン>
ハイプレッシャーなエリアフィッシングを攻略すべく開発された、エリアトラウトラインです。
水中でもラインの張りが持続しやすく、直進性の高さとあいまって繊細なアタリをとらえます。
独自の「ネオオレンジ」カラーを採用しているのもオススメポイント。
極細ラインながら、優れた視認性でハイレベルな釣りをサポートします。
東レ(TORAY) トラウト リアルファイター ポリエステル
<フロロよりも低伸度なエステルライン>
低伸度と安定したしなやかさを両立しているエリアトラウトラインです。
巻き替えたときからリールになじみやすく、瞬間的なバイトや反転によるショックに対応します。
PEライン
ダイワ(DAIWA) UVF プレッソ センサー+Si II
<軽量ルアーをロングキャストできるPEライン>
超極細を選択できるエリアトラウトラインです。
通常のPEラインよりも低伸度で、圧倒的な高感度を実現しています。
センターマーキング(黒)入りで、2回ぶんを巻きやすいのもオススメポイント。
5mごとにレッドマーキングをつけたオレンジラインを採用しています。
バリバス(VARIVAS) スーパートラウトエリア インフィニティ PE X8
<究極のエリアトラウト専用PEライン>
細さと強度が魅力のエリアトラウトラインです。
圧倒的な感度も実現しており、超極細なアタリを逃しません。
ステルス性能に優れたベースカラーに、視認性の高いバイトマーカーを組み合わせているのもオススメポイント。
ラインの動きを見ながらアタリをとりたいスタイルに適しています。
バリバス(VARIVAS) スーパートラウトエリア マスターリミテッド スーパープレミアムPE
<トラブルが少ないトーナメントPEライン>
軽量ルアーの飛距離をのばせる、超極細・超高感度のエリアトラウトラインです。
わずかに触れた小さなバイトに対応でき、ハイプレッシャーエリア攻略をサポートします。
環境に配慮した「非フッ素コーティング加工(SP-V)」を施しているのもオススメポイント。
抜群の滑りのよさと耐久性を実現しています。
東レ(TORAY) トラウトリアルファイター PE
<アタリを手元へダイレクトに伝えるPEライン>
空気抵抗が少なく、軽量スプーンをロングキャストできるエリアトラウトラインです。
視認性に優れながらも、水中ではトラウトへのプレッシャーを抑えるナチュラルピンクを採用しています。
ヤマトヨテグス(YAMATOYO) PEエリア4
<4ブレイド・スーパーPE100%採用>
超低伸度で、マイクロスプーンのクイックなボトムパンピングを演出できるエリアトラウトラインです。
あらゆる抵抗を低減できる極細号数により、繊細なアタリをとらえたい場面で威力を発揮します。
エリアトラウトライン Q&A
初心者にオススメのエリアトラウトラインは?
ズバリ、ナイロンラインの3lbがオススメです。
しなやかで扱いやすく、トラブルを防げます。
最近は、しなやかなエステルラインが発売されているので、釣りに慣れてきたら試してみましょう。
リールに下巻きは必要?
ラインの交換頻度が多いなら、下巻きしたほうが経済的です。
エキスパートのように釣行するたびに交換するレベルなら、下巻きしたほうがよいでしょう。
釣行回数が少ないのであれば、下巻きしなくても問題ありません。
トラブルでラインが減って下巻きが出るのが心配なら、下巻きなしでそのまま巻きましょう。
エリアトラウトラインの交換時期は?
毎回交換するエキスパートや、数回の釣行で交換するなど人によってさまざまです。
どれだけ摩耗したかによるため、釣れ具合やラインの種類によっても変わってきます。
たとえば、ナイロンラインは吸水性があって紫外線にも弱く、早めの交換がオススメ。
冬場でガイドが凍ってしまうような状況なら、どんなラインでも釣行のたびに交換したほうがよいでしょう。
釣り場でのエリアトラウトラインの使い分けは?
釣り場で使い分けたい場合は、2~3種類のラインを用意しておくのがオススメです。
たとえば、エステルラインでアタリはあるのもののフッキングしないときはナイロンラインに交換するなど、状況を打開したいときに交換してみましょう。
お気に入りのエリアトラウトラインを見つけよう
ラインの種類によって、扱いやすさや感度、強度などの特性がそれぞれ異なります。
釣りのスタイルやレベル、魚の平均サイズを考慮して選択、または使い分けましょう。
ラインは消耗品なので、いろいろと試してみるのもオススメです。
今回紹介した製品や選び方を参考に、自分にぴったりなエリアトラウトラインを見つけてみてください。